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2024 / 02 / 10  21:43

SHINYAKOZUKA ISSUE#4 2024SS New Arrival.

Retikleです。

 

2月に入り少しずつ陽も長くなり、暖かさも取り戻してきたこの頃。

 

春夏のアイテムが続々と入荷してまいりました。

 

今回はSHINYAKOZUKAのアイテムのお勧めをご紹介。

 


 

THEME

I love you を夏目漱石が‘月が綺麗ですね’と訳した話があります。
正しい訳とは何かと思わせる素敵な訳し方だと思います。

 

イタリアンレストランでエプロンをしてあくせく働く店員
そのお店でマルゲリータ的なものを囲むカップルになるかどうか微妙な距離感の男女
コンビニで僕の前でタバコを3箱買い、上下スウェットで路地裏に消えていくおじさん
柴犬を連れてとことこ歩くおばあさん
どこに行ったら手に入るか分からないロゴが入っているキャップ
男性たちに両脇を抱えられて千鳥足で歩くロングコートを着た女性
粗大ゴミシールを貼られ朝を待つソファ
看板だけで美味しいのが分かるトンカツ屋
右手にプレミアムなビール

 

夜の帰り道に見た光景です。

 

散歩するのが好きでよくビール片手に歩いています。
20歳の頃は、終電で神戸や京都に行き、
朝にかけて実家の大阪まで歩いたりもしていました。
綺麗な景色や名所は通らずに、商店街や住宅街を歩き、
偶然出逢った上記の景色等を見るのがとても心地よく感じます。

 

頭の中でこれらの景色は勝手に、
それぞれがそれぞれの役割を演じている劇にも見えるし、
限られた情報の中で、その奥のストーリーを思い描く
詩を読んでいるような感覚になるからです。

 

 

若い頃のように、半日かけての散歩はさすがになくなりましたが、
気が向くと事務所から自宅に歩いて帰ったり、
自宅のある最寄りから少し離れた駅で降りて散歩しながら帰るようにしています。
散歩をしている時が、一番考え事をしていたり、アイデアを練っている時間で
リラックスしたとても心地よい時間が流れます。
頭の中は、真っ白なキャンバスに言葉や絵が描かれていき
それらが、住宅街の何の変哲もない景色に重なり
絵空事みたいな景色になる感覚です。
ビールも手伝って。

 

ですので、「ストリート」という言葉は自身にとっては
「ファンタジー」なのかもしれません。

 

 

絵を描く際に、月と家のモチーフをよく描きます。
昔から好きで、何故だろうと思っていました。

 

‘好きなミュージシャンがよく月について歌っているから’
‘バウハウス的な丸・三角・四角の組み合わせに見えるから’

 

そんなところかなと思っていたのですが、

‘散歩で見るよく見る景色’

これが一番しっくりくる気がします。
今回、ずっと何故か青と金が気になっていて、
イヴ・クラインの作品かなーと思っていたのですが、
散歩中に片手に持っていたプレミアムなビールの配色を見て、
「これだ!この親近感だ!」
とも、なりました。
このように、散歩中に得れることばかりでした。

 

いつも、
裏の方が素敵
豊かさは隠れたところにある
と考えてモノを作っていたのですが、
リサーチの過程で、とある本を読み自身のバイアスが壊れました。
そこから
裏'も’素敵
と、言いたいのだと思うようになりました。

 

シンプルに
表も裏も
上も下も
右も左も
強いも弱いも
肯定できるような

 

美味しいモノはもちろん作りながら
「美味しそう」と笑顔で言い合っているような情景を
「美味しい!」と誰かと共有しているような情景を
作れるブランド

 

そのステップになれているかな?
なれればいいな

 

と思ったコレクションです。

 

今回は散歩がきっかけで、
歩くというのは、フィジカルにもメタファーとしても良いと思い、
タイトルは
WONDERFUL WANDER
にしようと思いました。
素敵な散歩
という意味ですが、
訳がしっくりきませんでした。
言いたいことは、散歩が素敵ということではなく、
上記のような情景をそれぞれの生活の豊かさの足しにしてもらいたい
という気持ちです。
ですので、
もちろん今回の情景をそのまま表したり、
喜びや感動を共有して所有したりしてもらいたいという願いを込めて、
WONDERFUL WANDERと書いて、
自分なりに訳してこう読むことにします。

 

月が綺麗ですね。

 

ISSUE#4

WONDERFUL WANDER
‘月が綺麗ですね’

 

 

 



 

肘のあたりに肩線が来るくらいのドロップショルダーと、

二人分くらいの身幅をとり、巨人が着るにも十分に大きくしたスーパーオーバーサイズのボタンダウンシャツ。

デザイナーが思い描く情景を絵に描き、前身頃にラメプリントしています。

生地は光沢感とシワ感を出す加工を施したアセテートサテンを使用。

 

 

 

用尺をたっぷりと取ったオーバーサイズだからこそ活かされる生地の動き。

 

美しいサテン生地というチョイスも抜群。

 

 

まるでどこの国の服か分からないような、無国籍な雰囲気。

鮮やかなブルーとゴールドの配色も、

某ビールの配色から発想を得たもの。

ラメプリントに関しても今シーズンは多く使われ、「やっと出来る所が見つかった」とデザイナーの小塚氏が語っていました。

 

是非身にまとっていただきたい一着。

 

 

8ozのグリッターデニムを使用したカマーバンド。

今シーズンを象徴する鮮やかなゴールドが特徴的。

フォーマルシーンで使われるアイテムであるカマーバンドですが、

リアルクローズのスタイリングとしてもお勧め。

 

 

背面はゴムベルト。

 

個人的にカマーバンドというアイテムは昔から好きで、

タキシードスタイルに用いられる、ウエストラインを引き上げて美しいスタイルを演出してくれるド直球なフォーマルアイテムですが、なかなかリリースしてくれるブランドも希少なもの。

8オンスのグリッターデニムを使用して暗めのゴールドにすることで「新しさ」を演出しています。

その光沢感も味わってください。

 


kroyerの"Boys Bathing at Skagen"という絵画をジャカードで表現したクルーネックニット。

原画通りの月明かりが綺麗なMIDNIGHTカラー。

ボディにはサマーニットらしくドライな肌触りが特徴のリネン糸を使用し、

ラメ糸で月明かりとムーンロードを表現しています。

 

"Boys Bathing at Skagen, Summer Evening" - Peder Severin Kroyer 1899

 

毎回素材を変えて様々な絵画をモチーフにリリースしていますが、雰囲気を引き出しマッチさせる素材のチョイスがいつも見事。

「着るだけでなく、是非絵画としても部屋に飾ってほしい」とデザイナーは語っていました。

着ない日は部屋の壁に飾ってください。

 

 



 

その他にもバギーパンツ、デザインニット、シャツなど様々な新作が入荷しています。

「WONDERFUL WANDER」

春夏もシンヤコヅカの世界を是非お楽しみください。

 

Retikle オカモト


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