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2025 / 02 / 17  21:58

SHINYAKOZUKA ISSUE#6 New Arrival.


Retikleです。

長い冬が終わり暖かくなってきたこの頃。

 

今回はSHINYAKOZUKAの新作のご紹介です。

今季ISSUE#6は独自の世界観を更に高めたものに。

 


家電を買い換えようか考える時間

 

寿司職人が一人前になるまでにかかる時間

 

夏季と冬季で5回スポーツの祭典が開催される時間

 

生まれたての子供がぼんやり将来の放物線を思い描いたりする時間

 

全く飲めなかったのに気がついたら毎晩飲むようになっていた時間

 

 

ブランドを設立して10年を迎えます。

 

月並みではありますが、

 

左を見たり、右を見たり
上を向いたり、下を向いたり
後ろを向いたり、前を向いたり
様々なことがありました。

 

よく、「歳を取ったら人は変わらない」とか「昔と比べて、変わったね」等、常套句として言われたりしますが、僕は「人は生まれた時から何も変わらない」と思っています。
変わるのは、その人の「背景」だけであって、その背景や環境に、偶然なのか、はたまた必然なのか、その人の得意なことやパーソナリティがフィットした時に、単純にその人が美しく彩られ、「変わった」と錯覚させるのだと思っています。
ですので、「変わる」・「変える」のは、その人の背景だと思っています。

 

上記のような事もあって、誰かの素敵な背景になれればと思い、自身の作るものを「情景」と表しているのだと思います。

 

 

去年末に実家に帰った際に、自室にある学生時代のペーパーワークを見返していました。
入学当初は、にっちもさっちもいかず、ただただデザインのプレゼンの時間が迫っていて、何故か「もうええわ」と開き直って、いわゆるデザイン画ではなく、現在描いているような絵を描いて持っていきました。そしたら、その絵を「凄く良いから、これ作りましょう」と言ってもらえました。それ以降、少しずつ自信を持ち、「小さなきっかけ」を掴んだ気がしていました。

 

そこから、時間を見つけては絵を描き溜めていき、その絵たちを地元の親友に見せたところ、「絵本描きなよ」と言われました。
そして、1週間ほど自室にこもり「いろをわすれたまち」という絵本を描きました。
製本もして、家族や限られた友人、地元の児童会館に配りました。
20代前半の時に描いた絵本なのですが、読み返していると、描くモチーフや、言っている事、言葉のテンポが全く「変わっていない」のです。
変わってなさすぎて笑ってしまうくらいです。数人に当時の絵本を見せても「ただの小塚さんですね」と太鼓判です。

 

この10年のブランド運営で、うまくいっていない時に「変わらなければならない」とバイアスまみれで過ごした年月がありました。しかし、変わるのは背景という考えになってからは、「正解ではないかもしれないけれども、間違いでも絶対にない」という確かな感触を感じながら過ごせています。

 

今回は、僕の色んな一歩目が詰まった当時描いた絵本を、当時とは背景が違う「現在」の僕が解釈し直し描き直した、リマスター版の絵本が主題になります。

 

描き直した理由は、

 

当時の想いを見て欲しい、ではなく

 

現在のアティチュード(姿勢)を見て欲しい、からです。

 

これまでの集大成、ではなく

 

これからの一歩目、にしたいからです。
ISSUE#6は、自身が得てきた色んな小さなきっかけ・一歩目、’イニシャル’を起点としたものになったので、’Initial’という言葉をタイトルに入れようかと思っていたのですが、なんとなく浅はかな気がしていました。
自身が描いた絵と話とファッション、これらが何を言いたがっているのかということにもっと耳を傾けようと、何度も読み返し、ずっと眺めていました。
そこで出た結論は、’描き切る’ということでした。
物理的な絵を描き切るのではなく、もっと違うものを描き切る。
ただ、それが何なのか、言葉にはまだ言い表せません。

 

そんなことを考えていると、20代前半の時に描いた絵本を作った当時の自身の文章が出てきました。

 

そこに、こう記していました。

 

‘人生観でもデザイン観でもない、
自分でもどう言えば良いか分からない〇〇観を
僕の左手にたくしてみようかなと思った。’

 

まさに同じ想いでした。
これだけ、「変わらない、変わらない」と言っていましたが、
ここまで変わらないかと笑ってしまいました。

 

難しい事をうだうだ考えた挙句、
結局そこにあったのは非常にシンプルでした。
分かっているつもりでもピントが合うまでは時間が必要ですね。

 

こういった想いを端的に表すために、
タイトルは’picturesque or die’となりました。

 

 

ブランドを設立して20年目への一歩目を迎えます。

 

月並みではありますが、

 

承認欲求が強かったです
嫌になってデザイナー辞めたいと思っていた期間が5年くらいはありました
「自身にしかできない事を」と、誰でも思うような事考えていました
マルチタスクが苦手です
猫背です
そのくせ犬顔です
散歩が好きです
冬が好きです
月が好きです
人が好きです
ビールが好きです
ビールでも片手に、コレクションも絵本も観てください
良い肴くらいにはなります

 

デザイナーを勧めてくれた恩師達に感謝します
この業界で迷っている時に、常にそばに居てくれた友人達に感謝します
青はイヴクラインでもファッション的に使用するでもなく、友達の色です
この道に進むきっかけを与えてくれ、
絵本を描くことを勧めてくれた親友達に感謝します
上京前夜に近所迷惑も考えずに、一緒に演奏した一曲が忘れられません

 

色んな一歩目を与えていただきました
色んな情景を描いていきたいです
何も変わらなかったです
この先も変わらないでしょう

 

それは、アティチュード(姿勢)です。

 

 

ISSUE #6
‘picturesque or die’

 

参考資料

・小塚信哉

‘いろをわすれたまち’

 



 


フリーハンドで描かれた猫。


イヴ・クラインのような青。


美しく繊細な生地。

シンヤコヅカの世界が色濃く表現された一着。

 

 

高密度のコットンポリヤーンで表現された生地。

透け感もありシアー素材に近いものになっており、

「真夏のアウター」として最高のものに。

 

 

 

ゆったりとしたシルエットで落ち感があり着心地も抜群。

 

 

SHINYAKOZUKAでも評判の高いバギーシリーズのひとつ。

定番のバギーをダブルステッチ仕様にしたパンツ。

手紙やメールでのカジュアルな文頭の挨拶のHiをつけてカジュアルな品名に。

また、従来のBAGGYより股下を長くしています。

 

 

生地は軽やかなタイプライターコットン。

品がありつつもカジュアル。

バランス感が非常に良いです。

 


 

 

SHINYAKOZUKA定番のバギーシリーズの新作。

深いサイドタックが生む膨らみが特徴的。

動きがある丸みを帯びた美しいシルエット。

 

 

 

生地はストレッチの非常に利いたダブルクロス。

柔らかい感触にドライタッチ、ハリコシのある上品な表情が生まれています。

伸縮性も強くストレスがなく、春夏に適した生地。

非常にワイドなパターンから靡かれる生地をお楽しみください。

 



 

SHINYAKOZUKA×土屋鞄

「TSUCHIYA KABAN」(土屋鞄)とのコラボレーションバッグ。

シーリングスタンプ型のマグネット式留め具を用いて、招待状をイメージした形状。

 

 

デザイナーのハンドドローイングで表現したトワルドジュイ柄をシルクスクリーンでプリント。

バッグ完成時に絵柄がひと続きになるようにしているため、組み上げにも裁断にも高い精度が求められます。

 

 

 

ショルダーベルトにはブランドのシグネチャーであるロックステッチと「穴の段階」の文字をプラス。

 

 

背面のクッションや本体と背中をまとめるバインダーは、

土屋鞄が得意とするランドセルと同仕様となっています。

 

 

 

ショルダーでも、首にぶら下げても。

オールホワイトの中に挿しても非常にいい雰囲気になります。

 

 

 

素材はキメ細やかで靭やかな表情が特徴のイタリア製スムースソフトタッチレザー。

発色が良く鮮やかな色とツヤが美しい革です。

まさに贅沢なバッグ。

 

 

 

今回も素晴らしいアイテムばかり。

更なるデザインの高みへ登ったシンヤコヅカをお楽しみください。

 

Retikle オカモト


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2025.03.28 Friday